誰とでも良い関係をつくれる!?安心感を与えるコミュニケーションのとり方【話の聴き方編】
今回は、誰とでも良い関係をつくれる安心感を与えるコミュニケーションについてお届けします。
この記事を読んでくださっている方は、『人とコミュニケーションを取ることが苦手』とか『上手にコミュニケーションを取りたい』とか良いコミュニケーションのとり方について考えている方が多いのだと思います。
では、そもそも良いコミュニケーションとは一体どんなものなのでしょうか。
ゆうさんは、どんな時に良いコミュニケーションが取れてると感じますか?
そうねぇ・・・。
あっ、仲のいい友達と行ったこの間の女子会!
あの時は凄くは楽しかったなぁ。
そ、それは良かったですね。(終電が無くなって、ボクがゆうさんを迎えに行った時の話だ。)
コミュニケーションが苦手という方も、ゆうさんのように仲のいい友達や気心の知れた仲間と話をするときは、自然と良いコミュニケーションがとれていることが多いのではないでしょうか。
これには1つの大きな理由があります。
それは、『信頼関係ができている』ということです。
信頼関係ができている状態とは、私は傷つけられない、どんな話をしても受けとめててらえる、そういった自分の心の安全が保証されているとお互いが思っていることを指します。
確かに、私の知り合いにもすぐ否定する人がいるけど・・・そういう人とはあまり話したいとは思わないものね。
自分が傷つくと分かっていれば、腹を割って話すことはしません。
信頼関係っていうのは、それだけ大切なものっていうことですね。
信頼関係は良いコミュニケーションをとる上で必要なものになります。そして、その信頼関係を築くための土台となるものこそが『安心感』です。
お互いが傷つかない、お互いに尊重しあえる、そんな安心な空間があったとしたら、何でも話すことができます。
逆に、何を言っても否定される、何を話しても理解してもらえない、そんな安心感のまるでない空間があったとしたら、コミュニケーションどころか言葉すら出てこないかもしれません。
コミュニケーションをとるにあたって『安心感がある』というのは、それだけ大切だということです。
安心感が大切なのは分かったけど、具体的にはどうやったらいいのかしら?
そうですね。じゃあ、今日はこんな感じでやってみましょう。
今日お伝えするスキルは実際のカウンセリングの現場でも使われているものです。
カウンセリングで使われているなんて、何か本格的ね!
そこにこのブログの価値があります!
さあ、今日も気合を入れて行きますよ!
安心感を与える考え方と、安心感を与える方法、これを知っているだけで、あなたのコミュニケーションは良い方に変わります。
ぜひ最後まで御覧ください。
1時間目:『優しくする=安心感を与える』ではない!?
最初にお話するのは、優しくすることが安心感を与えることには繋がらないということです。
えっ!?そうなの!優しくされたら誰だって嬉しいじゃない!
そうですね。優しくされたら嬉しいですよね。
でも、それは相手の気持ちを尊重していることが前提にあっての話なんです。
え、よく分かんないんだけど??どういうこと?
1つ具体例を挙げましょう。
今日は、あなたの誕生日。あなたは、友人たちを集めて誕生日パーティーを開いています。
そして、パーティーも終盤に差し掛かったころ、友人たちからお金を集めて買ったというコーヒーメーカーをプレゼントされます。
ところが、あなたはコーヒーの苦味が苦手で、普段からコーヒーは飲んでいません。
どうしてコーヒーメーカーを選んだのか聞いたところ、どうやら『コーヒーメーカーがあなたの家に無いと知っていたから』というのが理由のようです。
その友人たちは、あなたがコーヒーを苦手であることはもちろん知りません。
さて、コーヒーメーカーをもらったあなたは、今どんな気持ちですか?
気持ちは嬉しいけど・・・ありがた迷惑って感じかな。
友人達は、良かれと思ってプレゼントしています。
もちろん悪気なんて一切ありません。
じゃあ、何でこんなことが起こるの?
本来、今回のプレゼントの受け渡しの場面では、友人たちはあなたの喜ぶ顔を見て幸せになり、あなたはプレゼントを受け取って幸せになることが理想です。
ところが、今回は残念ながらそのような結果になりませんでした。
こんな結果になってしまったのは、友人達に悪気は無かったにせよ、結果的に『あなたの気持ちを無視することになってしまった』からです。
つまり、友人達はあなたにとって良いことであると思い込んでしまい、それを一方的にあなたに押し付けてしまったということです。
さて、あなたはこの友人達に対して安心感を持つことができたでしょうか。
ひょっとしたら、友人達にもった感情は不信感だったかもしれません。
優しさが不信感になってしまうなんて・・・なんか複雑。。
そうですね。だから、本当に相手のことを思うなら、最初に相手がどう思っているか確認することがとても大切なんです。
もし、今回の誕生日パーティーの前に、友人達が『コーヒー好き?』というような話をあなたにしていれば、誕生日プレゼントにコーヒーメーカーを選ぶことは無かったと思います。
そうすれば、あなたがプレゼントに複雑な気持ちを抱えたまま誕生日パーティーを終わることは無かったのではないでしょうか。
これが優しくすること=安心感を与えることにならない理由です。
- 相手の気持ちを理解しないと、優しさの押しつけになってしまう。
2時間目:安心感を与える『話を聴く』というスキル
相手の気持ちを理解することが大切だと分かった上で、実際に相手に安心感を与える方法をお届けしましょう。
まず、相手に安心感を与えるためには、相手に『自分は傷つかない』と思ってもらう必要があります。
話す相手に『この人になら何を話しても大丈夫だ』って思ってもらうということね。
安心感を与える上で、特に大切なのは話の聴き方です。
日常会話と傾聴の違い
カウンセリングでも使われている話の聴き方に、傾聴というものがあります。
傾聴とは、コミュニケーションを通して相手を理解しようという営みのことを言い、相手に安心感を与えることができる話の聴き方です。
この傾聴という話の聴き方は、相手の気持ちを理解しようという姿勢で話を聴きますので、日常会話での話の聴き方とはちょっと違います。
日常会話での話の聴き方と具体的にどう違うのかしら?
そうですね。
じゃあ、1つ事例を挙げてみますね。
今回の事例に登場する Aさんは、入社3年目の若手社員です。職場にも慣れ、任される仕事もだんだんと増えてきました。
そんなある時、Aさんは仕事で大失敗をしてしまいます。頭を抱えていたAさんに、先輩社員であるBさんが声をかけるところから話は始まります。
会話の途中から、日常会話での話の聴き方をした場合と、傾聴で話を聞いた場合に分かれます。
話の聴き方が違うので、Bさんの口から出てくる言葉がまるで違うことが分かると思います。
どちらがAさんに安心感を与えられているのか、注目して読んでみてください。
その1:日常会話での話の聴き方の場合
Bさん「どうした?元気ないな」
Aさん「Bさん、何か気を遣わせてしまってスミマセン。」
Bさん「俺で良かったら、話してみろ。」
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
Bさん「誰にだって、失敗はある。クヨクヨしても仕方ないだろ。」
Aさん「でも、もう会社にいられないかもしれません。クビになるのかなぁ」
Bさん「終わったことはクヨクヨするな。気にしたって仕方ないだろ!」
Bさんは、Aさんを励まそうとしてるわね。
そうですね。ただ、Bさんの口から出てくる言葉には、Aさんの気持ちを尊重するワードが何も入っていません。
これだとAさんは、安心感が持てないってこと?
まあまあ、その結論を出す前に傾聴した場合の例を見てみましょう。
その2:傾聴での話の聴き方
Bさん「どうした?元気ないな」
Aさん「Bさん、何か気を遣わせてしまってスミマセン。」
Bさん「俺で良かったら、話してみろ。」
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
Bさん「取り返しのつかない失敗をしたと思ってるのか・・・不安だよな?」
Aさん「そうなんです。もう会社にいられないかもしれません。クビになるのかなぁ」
Bさん「会社にいられないと思うくらい、思いつめているんだな・・・辛いな。」
Aさんは同じ話ししかしていないのに、さっきのとは全然違う!
Aさんの気持ちをBさんが分かってくれてるって感じがするわ。
そうですね。今回のBさんはAさんの不安や辛いと思う気持ちを理解して、しかも尊重しているからそう感じるんだと思います。
傾聴という話の聴き方
では、日常会話での話の聴き方と傾聴での話の聴き方は何が違うのでしょうか。
日常会話では、相手が話したことを自分というフィルターを素直に通して考え、相手に伝え返すということをしています。
例えば、先程の会話で
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
Bさん「誰にだって、失敗はある。クヨクヨしても仕方ないだろ。」
という場面がありました。
この場面、AさんとBさんの会話の真ん中に、Bさんのフィルターを加えてみると、Bさんが自分のフィルターを通していることがよく分かります。
具体的に見てみましょう。
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
(「取り返しのつかないことしたって言ったって、過去に戻れる訳でもなし、どうしようもないだろう。悩んだって意味ないよな」)←Bさんのフィルター
Bさん「誰にだって、失敗はある。クヨクヨしても仕方ないだろ。」
いかがでしょうか。
BさんはAさんの言葉を聞いて、自分が感じたことをそのまま返している感じね。
そうですね。日常会話ではこのやり取りが自然な形です。
では、傾聴で話を聴くとどうなるのでしょうか。
傾聴では、相手が話したことを自分というフィルターを通す際「相手は今どう感じているんだろう」と考えます。
あ、分かった!それが、相手の気持ちを尊重するってことだ!
ゆ、ゆうさん!?まだ説明の途中・・・
あっ!? またやっちゃった!!
ゆうさんに、先を越されてしまいまたが、先程と同じように会話の例を使って確認していきましょう。
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
Bさん「取り返しのつかない失敗をしたと思ってるのか・・・不安だよな?」
AさんとBさんは、こんな会話のやりとりをしていましたね。
では、ここにBさんのフィルターをかけてみましょう。
Aさん「Bさん、どうしたらいいのでしょうか。取り返しのつかない失敗をしてしまいました。」
(「Aは、取り返しのつかない失敗をしたことで不安になっているんだな。俺もその気持ちに共感できることを伝えてあげよう。」)←Bさんのフィルター
Bさん「取り返しのつかない失敗をしたと思ってるのか・・・不安だよな?」
さあ、いかがでしょうか。
BさんはAさんの気持ちを理解しようって姿勢が伝わってくるわね。
そうですね。(ゆうさんの立ち直りの速さ・・・ハンパない。。)
日常生活での話の聴き方と傾聴での話の聴き方の違いは、自分のフィルターの通し方の違いです。
相手の人を理解しようという姿勢で話を聴くこと、これが傾聴という話の聴き方です。
- 相手を理解しようという気持ちで話を聴くこと
まとめ
今回は、相手に安心感を与えるコミュニケーションのとり方として、傾聴という話の聴き方についてお伝えしました。
ただ、この傾聴というスキルは、基本的な態度、話を聴く際の心構え、具体的な技法などがあり、実際には結構複雑なものです。
ですが、自分の考えを一方的に押し付けるのではなく、『相手の気持ちを理解しよう』という立場で話を聴くことは、意識をすればそれほど難しいことではありません。
今回の練習ポイントは、『相手の気持ちを理解しようと意識しながら話を聴く』ってとこね。
上手くまとめましたね。それができれば、今まで以上に相手に安心感をもってもらえますね。
相手に安心感をもってもらえれば、それは信頼関係につながり、良いコミュニケーションにも繋がります。
そして、それはより良い人間関係をつくる土台にもなるんです。
相手の気持ちを理解しようと意識するだけで、人間関係も良くなるなんて素敵ね!
アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーは、人の悩みは全て人間関係の悩みだと言っています。
もし、これが事実だとすれば、相手の気持を理解すれば自分の悩みを大きく減らすことができるということになります。
安心感を与えるコミュニケーションで、
人生を好転させちゃおう!
今日も長文を読んでいただき、ありがとうございました。