やる気にならない理由は、優先順位にあります。
最近、全然やる気にならないのよねぇ。
ええっ!ゆうさんに、『やる気がない』なんてことあるんですか!
た、たかさん・・・怒るわよ。
ゆうさんだけでなく、皆さんも『やる気が起きない』という気持ちになったことがあると思います。
でも、どうして人はやる気になったり、やる気にならなかったりするのでしょうか。
結論を言ってしまえば、人のやる気は動機に左右されているからというのが理由になります。(うつ病などの例外はあります。)
動機とは、人が心を決めたり、行動を起こしたりする直接の心理的原因のことを言います。
直接の心理的原因?・・・難しいなぁ、もっと簡単に教えてよ。
簡単に言ってしまえば、自分の思いです。
例えば、『ゲームをしたいから、ゲームをする。』『親から怒られたくないから学校の宿題をする。』というように、人の行動は自分の思いが大きく影響します。
そして、この『自分で◯◯したいから』『自分が◯◯になるのは嫌だから』というような自分の思いのことを動機といいます。
動機が高まると人は行動を起こします。
つまり、人が何か行動を起こすということは、行動を起こすための動機が存在するということになります。
当たり前だと思われる方もいるかもしれませんが、動機が無ければ人は動かないと考えると『動機』がいかに大切なものかが分かります。
例えば、勉強しないお子さんを勉強させようと色々手を尽くしたとしても、お子さんに勉強する動機が無ければ、勉強することはありません。
勉強しないお子さんに勉強させたいと思うなら、お子さんが勉強する動機をもつように働きかける必要があります。
動機がなければ人は動くことが無いということです。
そして、動機がない人に動機をもつように働きかけることを動機づけといいます。
動機づけには2つの種類があります。
あっ!内発的動機づけと外発的動機づけね!
そうですね。この2つの動機づけの話は、前回の記事でも取り上げていますので簡単におさらいだけしておきましょう。
ちなみに、内発的動機づけ、外発的動機づけのメリット・効果についての詳細が知りたい方は、記事のリンクを貼っておきますのでそちらをご参照ください。
でもさぁ・・・私、動機はあるんだけど、なぜかやる気が起きないのよねぇ。
おっ!ゆうさん、良いところに気づきましたね!
ここまでの話を整理すると、『動機があれば人は動く、だから動機が無ければ動機づけしましょう』というような内容になると思います。
ですが、実際には、動機があっても行動に移せないことがあるんです。
例えば、部屋が汚れているのを見て「掃除しなきゃなぁ」と思っていても、なんだか面倒くさくなってしまって掃除をしなかった、みたいな経験はありませんか?
あるある!ついつい、ダラダラしちゃうのよねぇ。
(そして、なぜかボクがゆうさんの部屋を掃除することになるんだよなぁ。)
実は、動機があっても行動に移せないのには理由があります。
結論を先に言ってしまうと、それが今回のテーマであるやる気の優先順位ということになります。
やる気と行動は比例関係にあります。
つまり、やる気があれば行動を起こしやすくなりますし、やる気がなければ行動を起こしにくくなります。
ってことは、やる気がないなら・・・やる気の優先順位を上げればいいってことか!
そのとおりです。やる気の優先順位が上がれば、行動に移しやすくなるんです。
そして、やる気の優先順位を上げるためのお届けする今日のコンテンツはこちらです。
今回の記事は。やりたいことがあるのに一歩を踏み出せない、何でも後回しにして後で後悔してしまう、勉強しないお子さんにどうにか勉強させたい・・・そんな方にピッタリな内容です。
ぜひ、最後までお付き合いください。
1時間目:私達は選択しながら生きている?
やる気の優先順位に触れる前に、1つだけ抑えておきたい大事なことがあります。
それは、私達は選択をしながら生きているということです。
例えば、朝起きて仕事に行く、学校に行くというような当たり前となっている行動でさえ選択をしています。
こんな話をすると、仕事に行くのは当たり前、学校に行くのは当たり前だと思われる方もいるかもしれません。
ですが、ただ選んでいないだけで、仕事に行かない、学校に行かないという選択肢は確かに存在しています。
ただ、仕事に行く、学校に行くという選択肢は、『行かない』という選択肢よりも優先順位が高いと自分が思っているから、『行く』を選んでいるというだけです。
確かに、給料もらえないと生活できないわけだし・・・仕事に行くを選ぶわね。
じゃあ、もし、仕事をしなくて今の給料がもらえるとしたら仕事に行きますか?
そうねぇ・・・行かないかも。
生活のために仕事をしている場合、生活が保証されている状態をつくると、仕事に行く動機は小さくなります。
それによって、仕事の中身は何も変わっていないのに、自分がとる行動は変わります。
行動が変わるということは、もともと選択肢として『仕事に行かない』を持っていたということになります。
仕事に行かないという選択肢をもっていないと、生活が保証されていても仕事には行き続けるということになるからです。
なるほどねぇ・・・あっ!でもさ、選択の話は分かったんだけど、この話と優先順位の話がどう繋がるわけ?
先程も話しましたが、選択するときはどんなふうに選んでいるかというと・・・
あっ!!自分が優先順位が高いと思っている方を選んでるんだ!!
(・・・話の途中、なんだけどなぁ。)
2時間目:やる気の優先順位上げる方法
先程お伝えしたように、私達が選択をするときは、優先順位が高いと自分で思った方を選んでいます。
つまり、やろうと思っていることの優先順位を1番にすれば、行動に移せるということになります。
そして、やろうと思っていることの優先順位を上げる方法は、2つしかありません。
やろうと思っていることの やる気を上げるか、やろうと思っていること以外のやる気を下げるかです。
やろうと思っていることのやる気を上げる
やろうと思っていることのモチベーションを上げることによって、やろうと思っていることの優先順位を上げるという方法です。
モチベーションを上げるといえば、動機づけよね!
そうですね。前回の記事でお届けした内発的動機づけや外発的動機づけが、やる気を上げる方法ということになります。
例えば、生活のために仕事に行っているAさんという人に、『この間同じ会社のBさんが、あなたがいたおかげで助かったって言ってたわよ』みたいな話をしたとしましょう。
すると、Aさんは自分が認められたことが嬉しくなり、『また仕事で頑張ろう』とか、『またBさんを助けてやろう』という気持ちが芽生えてきます。
これで、仕事に行くモチベーションは上がります。
つまり、仕事に行くか行かないか悩んだ時に、仕事に行くという選択をする確率が上がったということです。
これが、やろうと思っていることのやる気を上げるという方法です。
やろうと思っていること以外のやる気を下げる
やろうと思っていること以外のモチベーションを下げることによって、結果的にやろうと思っていることの優先順位が上がるという方法です。
理屈は分かるんだけど、具体的にはどうやるの?
方法は2つあります。
1つは、嫌いなもの回避という方法、もう1つは、選択肢を減らすという方法です。
嫌いなもの回避
これは、やろうと思っていること以外の選択肢を自分が嫌いなものに変えてしまうという方法です。
例えば、仕事に行き渋っているCさんがいたとします。
このCさんに、『仕事に行かないと生活ができなくなる』と話をすると、生活ができなくなるというデメリットを回避するために、Cさんは仕事に行くようになります。
この場合、仕事に行きたくないというCさんの気持ちは変わっていません。
ですが、仕事に行かないことのデメリットが、仕事に行かないことへのモチベーションを下げたために、結果としてCさんは仕事に行くという選択をしたわけです。
これが嫌いなもの回避という方法です。
選択肢を減らす
選択肢を減らすとは、やろうと思っていること以外の選択肢を消してしまうという方法です。
これは、皆さんも経験したことがあると思いますが、『勉強するために図書館に行く』みたいな方法です。
家にいるとどうしても携帯電話をいじってしまったり、テレビを見たりゲームをしたりと勉強に集中できなくなってしまいます。
だから図書館に行くのよね!
携帯電話をいじる、テレビを見る、ゲームをするといった誘惑の選択肢は、勉強するという選択肢と比べると『やりたいことの優先順位は上』になります。
ですが、そういった誘惑の選択肢が無ければ勉強の優先順位は上がります。
つまり、図書館に行くことで勉強する以外の選択肢を減らすことができ、結果的に勉強の優先順位を上げる、これが選択肢を減らすという方法です。
3時間目:それでもやる気が起きない時は『5秒ルール』を使おう
前回、今回とやる気を上げる方法についてお伝えしてきましたが、それでもやる気が起きない、モチベーションが上がらないという方のために、『5秒ルール』を紹介します。
そういうの待ってました〜っ!!
で、それ何?どうやるの?
く、詳しく説明しますね。
5秒ルールとは、やろうと決めた瞬間から5秒のカウントダウンを始めて、5秒後にはやろうと決めたことを始めるという方法です。
例えば、携帯電話をいじってる最中に『勉強しよう』と思い立ったら、その瞬間から『5,4,3,2,1』とカウントダウンを始めて 、5秒後には机に向かって勉強するという感じです。
人の脳は、考える時間が長いほど『やらない理由を探してしまう』という性質があります。
テストが近づいてきて勉強しようと思っても、すぐに机に向かわないと『面倒くさいなぁ』とか『まだ日にちあるし焦らなくても大丈夫だよなぁ』と考えてしまうのは、こういった脳の性質によるものです。
逆を言えば、考える時間を脳に与えなければ行動に移しやすいということになります。
つまり、5秒ルールとは、『やらない理由を脳が探し始める前に、始めてしまおう』という方法なんです。
でもさ、携帯いじってるところから、いきなり勉強を始めるって結構難しくない?
そんな時は、行動を細かく分けるといいと思います。
携帯電話をいじるところから勉強を始めるまでの過程を細かく分けると、①携帯電話の電源を切る、②机に向かう、③参考書を取り出す、④勉強を始めるの4つのステップに分けられます。
そして、この①〜④のステップそれぞれに5秒ルールを適用していきます。
すると、1つ1つのステップに移行するハードルが下がるため、行動に移しやすくなるというわけです。
この4ステップを簡単にまとめると、次のようになります。
それぞれのステップが成功したときには、自分で自分を褒めてあげると更に効果的ですよ。
まとめ
やる気にならない理由は優先順位にあるをテーマにお届けしてきましたが、いかがでしたか?
最後に今日の内容をまとめていきますね。
私達は、常に選択をしながら生きていて、どの選択肢を選ぶかは自分の中での優先順位が決めているというお話をしました。
自分がやろうとしていることの優先順位を上げる方法は、『やろうと思っていることの やる気を上げる』か、『やろうと思っていること以外のやる気を下げるか』での2つがあるということでした。
そして『やろうと思っていることの やる気を上げる』方法は、内発的動機づけや外発的動機づけを使い、『やろうと思っていること以外のやる気を下げる』方法では、嫌いなもの回避と選択肢を減らすという方法があるという紹介をしました。
最後に、やろうと思っていることを直ぐに行動に移すためのテクニック『5秒ルール』についてもお伝えしました。
今日の内容は以上となります。
ところで、ずっと気になっていたんですが、ゆうさんが最初に言っていた『やる気にならないこと』って結局何だったんですか?
ああ、んとね、来月健康診断があるのよ。
け、健康診断・・・ですか?
そうそう。それで痩せなきゃって思ってるんだけど、食べ物の誘惑には勝てなくてダイエットする気になれないってわけ。
結局、食べ物か・・・。
チャンチャン♪